経理作業をもっとラクに!マネーフォワードクラウド会計の便利機能

マネーフォワードクラウド会計を導入する目的の多くは、やはり「記帳の効率化」ではないでしょうか。
銀行口座やクレジットカードとの連携で入力を自動化できるのはもちろん、意外と知られていない便利機能も多くあります。
特に小規模法人やひとり社長であれば、「債務管理」機能を上手に使うことで、クラウド債務支払を導入せずとも十分に運用可能です。
今回は、実務の現場で使えるマネーフォワード会計の効率化テクと活用法を紹介します。
補助科目の重複を見つけて整理する
MFクラウドを使っていると、銀行連携や明細インポートの設定をきっかけに、気づかないうちに補助科目が増えてしまうことがあります。
たとえば、クレジットカードを連携したときに、代表者カードと従業員カードでそれぞれ別の補助科目が自動で作られてしまう──そんなケースはよくありますよね。
こうして重複してできた補助科目を、あとから一つひとつ整理してまとめていくのは、かなり手間がかかります。
でも実は、連携サービスから自動で割り当てられる補助科目は、手動で変更することができるんです。
マネーフォワードクラウド会計サポートサイト Q. 補助科目が重複しています。1つにまとめるにはどうすればいいですか?
最初の設定段階でしっかり整えておけば、あとからの修正作業がぐっと減って、運用がとてもラクになります。
仕訳の「一括編集」機能
補助科目を整理したいと思っても、過去に散らばった仕訳が膨大で、手作業で直すのは現実的でないといった場合もあるのではないでしょうか。
そこで活躍するのが、MFクラウド会計の「一括編集」機能 です。
複数の仕訳を条件指定で抽出し、まとめて修正・置き換えができる非常に便利なツールです。
まずは、期間・勘定科目・補助科目・摘要キーワードなどの条件を設定して、対象仕訳を絞り込みます。
そのうえで、置き換え前の補助科目と、統合先の補助科目を指定し、プレビュー画面で件数や内容を確認してから実行します。
なお、貸方・借方を同時に編集できない場合がある など、一部制約がある点には注意が必要です。
ここで特に大切なのが バックアップを取っておくこと です。
一括編集は大量のデータに一度に変更を加えるため、条件設定を誤ると元に戻せません。
作業前に、仕訳帳を CSV や Excel でエクスポート して保存しておくと安心です。
また、いきなり全件を処理せず、まずは少件数でテスト実行して結果を確認する のもおすすめです。
自動仕訳ルールの登録
MFクラウドを使う上で、最も効率化効果を発揮する機能のひとつが自動仕訳ルールです。
銀行明細やクレジットカード明細、その他連携データを取り込んだ際、取引先名・摘要・金額などを基に自動で勘定科目・補助科目・税区分を割り当てて仕訳案を生成できます。
自動仕訳ルールを効果的に使うには、まず定型的な取引(たとえば「通信費」「家賃」「光熱費」「取引手数料」など)を洗い出し、それらを表記ゆれも含めた条件でカバーするルールを作成しておくことが肝心です。
さらに、ルールの優先順位設定や、完全一致/前方一致/部分一致などの条件設定を組み合わせることで手直しの少ない自動化を実現することができます。
ただし、すべての取引をルール化すると管理が煩雑になるので、あえて曖昧な取引は手入力処理に残す線引きを設けておくとよいでしょう。
定期的にルールを見直し、不要なものは削除または改編することも習慣とするのがおすすめです。
債務管理
MFクラウドには、会計ソフト内に備わる債務管理と、承認機能なども備えたクラウド債務支払という2種類の機能があります。
それぞれの違いを理解し、自分の規模・運用に合った使い方を選ぶことが重要です。
債務管理は、請求書を受け取った際、取引を登録することで債務発生の仕訳を簡単に記録でき、ファームバンキング契約をしているような企業であれば登録済データをもとに振込データ(FB データ等)を出力することもできます。
請求書の登録から会計仕訳までを一体化でき、「いつまでに」「いくら支払うべきか」を一覧で把握することができる設計になっています。
この債務管理機能は、MFクラウド会計の「ビジネスプラン」や確定申告「パーソナルプラン以上」で利用可能です。
一方で、マネーフォワード クラウド債務支払 は、より高度な請求書処理/支払管理機能を持つサービスです。
請求書の受領 → 支払申請 → 承認ワークフロー → 振込処理 → 保管・管理までを一元管理できるものです。
支払依頼機能を使うと、従業員や経理担当者が登録した請求書を上長が承認するフローを取り入れることができ、内部統制性を高められます。
規模や取引数が小さい事業(たとえばひとり社長、年間取引件数がそこまで多くない法人など)では、クラウド債務支払まで導入しなくても、MFクラウド会計の標準の債務管理機能で十分ではないでしょうか。
まとめ
マネーフォワードクラウド会計は、設定や使い方次第で記帳の効率が大きく変わります。
補助科目の整理や一括編集、自動仕訳ルール、債務管理などを正しく活用すれば、経理業務はもっとラクになります。
「機能を使いこなせていない気がする」「自社に合った運用方法を知りたい」と感じたら、お気軽にお問い合わせください。